あ行

アージェイト

バフラムで開発された新型OF。
バフラムに所属している科学者・ロイドを中心として開発され、その構造や武装にはアヌビスからフィードバックされたデータを流用している。
身につけているマントのようなバインダーの形状をパーツ単位で変化させることが可能で、自らの身を守るための堅牢な鎧としての役割を果たす。
またジェフティやアヌビスが持つ「ウィスプ・システム」を発展させ、36のハイ・ウィスプと72のコモン・ウィスプによるリアクティブ・マニューバリングを実現したのが本機の最大の特徴であるといえよう。
その他にも、右手のエネルギーソードやバインダーを柩状に変形させてからの高出力レーザー「コフィンブラスター」などの多彩な兵装を持つが、やや攻撃に特化しすぎている部分があるためか、バインダーの形状を戻す際に隙ができるのが欠点といえる。
フレームランナーはケン。だがエネルギー施設にてヴァイオラAIに制御系を乗っ取られ、制御不能に陥ってしまった。

アージェイトはエジプト神話における下エジプト王権の守護女神・ウァジェトのことを指す。
聖蛇ウラエウスの化身とも言われている。翼を有し、美人には無害だが悪人や怪物は冒されるという猛毒の持ち主として知られている。

【登場作品：ANUBIS～Z.O.E】

アトランティス号

エレナが副長を務める、連合宇宙軍の特務艦。表向きは民間輸送船として任務に当たっている。
サンダーハートを初めとする数名のクルーが所属しており、アンティリア事件の後にはレオが志願兵として入隊する。
ジェフティの火星における任務遂行のため、ジェフティをアンティリアから火星まで運ぶよう依頼された。
比較的小規模ではあるが、出力的には大型艦クラスにも匹敵する程の主砲を2門装備。また連合軍が開発した新型LEV「ビックバイパー」を2機積載している。
（ビックバイパーはそれぞれ1号機、2号機という名称で呼ばれる。1号機はサンダーハート、2号機はレオがパイロット）

船名のアトランティスとは、約12,000年前に大西洋に存在していたという大陸の名。

【登場作品：Z.O.E、INSIDE OF ANUBIS～アトランティス号航海記】

アヌビス

木星コロニー・アンティリアにおいて開発中であった新型OF。
リコア・ハーディマン博士が設計し、その腹心達により開発された。
独立型戦闘支援ユニット「デルフィ」を搭載。また背部に装備された6基のウィスプはスラスターであると同時に大型のジェネレータも兼ねており、これによりベクタートラップによる攻撃の反射・屈折、機体そのものをベクタートラップに収容してのステルス行動を可能としている。さらにウーレンベック・カタパルト（正確にはそれに該当するシステム）による亜光速移動能力「ゼロシフト」まで備えており、その様はまるで瞬間移動している錯覚さえ覚える。
武装は電磁式の銛「ウアスロッド」、「V.G.カノン」、「ハウンドスピア」など。
ジェフティとは双子の機体であり、2機が近づくと共鳴現象が発生する。ジェフティと共にアーマーン始動のためのキーとして設計された機体であり、アーマーンを始動することも止めることも、この2機にしかできないようになっている。
2172年に勃発したアンティリア事件によって、作戦の指揮官でありリコア博士の息子でもあるノウマンの手に渡り、以後彼がフレームランナーとして運用している。
2174年現在も、現行最強のOFとして猛威を振るっていることもその性能の凄まじさを物語っている。だが完全体となったジェフティの前に敗れ去り、その機体は皮肉にもジェフティが役目を負うはずの起爆装置として、アーマーンを止めるために利用されることになった。

アヌビスはエジプト神話における死後の世界の神であり、山犬（ジャッカル）をかたどった人物とされる。墓地の守護神であり、「死者の書」に基づいて死者の心臓を天秤にかけ、審判を見守る。

【登場作品：Z.O.E、Z.O.E～Dolores,i、ANUBIS～Z.O.E】

アブ・シンベル

ダイモス・ステーションで極秘裏に建造が進められていたバフラムの超大型OF。
「軌道エレベーター制圧作戦」の要となるもので、200機にも及ぶラプターや、ハトール等を積載する程の規模を持つ。
玉砕戦用に造られている為か、ブースターや減速用スラスターは一度しか使用できない。その他、機体前部に強力なベクタートラップを発生させることによって月の引力を利用し、地球の静止衛星軌道に乗ったりもした。
武装は機体全体から発射されるレーザー、強行突破用のクラッシュフィールド・ジェネレータなどがある。
地球軍との戦闘において、多数の地球軍のLEVを道連れに自爆したことによりその機体は失われる。

アブ・シンベルとは、紀元前のエジプトにおいてラムセス二世がアスワンに建立した巨大神殿の名。
大神殿イル・アクバルと、小神殿イル・アスガルから成り、前者は太陽神であるラー、後者は最愛の王妃ネフェルタリと、女神ハトール（ハトホル）に捧げるために造られたと言われている。

【登場作品：Z.O.E～Dolores,i】

イシス

ドロレスの火星側コードネームにして、ドロレスの変形後の姿。
ドロレスの身に絶対的危機が訪れるとリミッターが解除され、機体各部が変形、凶悪な外見と共に性能は飛躍的にアップする。
人間のようなドロレスとは対照的に感情がまるでなく、「敵対障害の完全排除」のみを目的として行動する。
対要塞戦用の「バーストランス」、無人ラプターを大規模かつ高レベルでコントロールする「マス・コントロールシステム」などの装備を実装しており、C型OFの中でもかなり特殊な機体であることが伺える。
後にレイチェルが「イシス」に「ドロレス」の存在を認めさせることにより、人格の矛盾を解消され、ドロレスは自力でのイシスモードの発動が可能になった。

イシスはエジプト神話の中でも有名な女神。雌牛の角と太陽円盤をシンボルとし、死者の守護神・豊饒の女神とされる。
ネイト・セルキス（セルケト）・ネフティス（ネフチュス）と並ぶ「４人の泣く女神」の１人でもある。

（CV：桑島　法子）

【登場作品：Z.O.E～Dolores,i】

イドロ

2167年に極秘裏に開発が進められていた、OF実用試作機第一号。
機体のフレーム、ジェネレータ各部にメタトロンを使用することにより、従来のLEVの10倍以上のパフォーマンスを得ることに成功した。
右腕にエネルギーソード、左腕に防御フィールドを展開するシールドを装備。さらに弾薬格納庫としてのベクタートラップ・システムまで備えている。
最初に搭乗したラダムの脳波に同調し、彼以外の操縦を拒絶する。
連れ去られたドロレスを救出するため、ラダムは軍規違反を覚悟でイドロに乗りダイモス・ステーションまで追撃する。
その後数十機のLEVに一斉射撃を受け、機体は大破してしまったが、この事は地球側にOFの存在が露顕する結果となり、地球と火星の間の緊張が急速に高まることになった。
後に大破した機体の残骸をベースにして、イシス（ドロレス）とハトールが開発された。

【登場作品：Z.O.E2167～IDORO】

イフリート

酸素工場に隠されていた装置によって回収されたテスタメントの戦闘データを基にして、ゼフィルスが開発した「アニムス」シリーズの最終形にあたるOF。
外観的には赤く塗装されたテスタメントといった風貌だが、「I.D.Oマインドフローシステム」「セルフバインダーシステム」の「Ver.γ」を搭載しているなどの最新のOF開発技術が使われており、その性能はテスタメントを上回る。
正にゼフィルスの意のままに動く強大な力の象徴とも言える。

イフリートはイスラム教における炎の大精霊であり、ランプの精や指輪の精として度々現れることでも有名。

【登場作品：Z.O.E2173～TESTAMENT】

イブリース

ボナパルトⅢ号を沈めた「黒い機体」の正体であり、ゼフィルスが開発した「アニムス」シリーズの前期型にあたるOF。
背中のスラスターは禍々しい翼を象ったような形状をしており、全身黒塗りの機体色は見る者に悪魔を連想させる。
「I.D.Oマインドフローシステム」「セルフバインダーシステム」の「Ver.α」を搭載しており、テスタメントをも凌駕する機動性・攻撃力を持つ。
しかしそれを操縦するフレームランナーの肉体にはかなりの負担が掛かる上に、最悪の場合パルスがフレームランナーに逆流して死に至らしめることもある。
正に諸刃の剣とも言える機体。
武装は右腕の「ラスティカッター」、スラスターからのレーザーである「ヴェノムレイン」を装備している。

イブリースとは、アダムに仕えるという神の命に背いて天界を追放された堕天使の名。
天界への復讐として蛇に化け、イブに禁断の実を食べさせた張本人とされる。

【登場作品：Z.O.E2173～TESTAMENT】

インヘルト

ロイドが操る、試作段階の新型OF。
道化のような風貌や頭部にレイアウトされたコクピットなどのおよそOFとはかけ離れた外観を持つ。
金属の骨格に特殊ゲルを用いた装甲を纏うことにより、エネルギー系の攻撃に対してはOF以上の耐久性を発揮。
また各関節は磁力線によって繋がれ、その伸縮によって関節駆動を行う。
操縦は3本の金属管を配したコネクタを直接搭乗者の脳に接続。金属管はそれぞれ右脳・左脳・松果体を貫通し、そこから電気信号の形でシステムに意思を伝達することにより、搭乗者の区別なく常に最高のスペックを引き出すことに成功している。
（原理的には過去にデジール・ゼフィルスが開発した「I.D.O.マインドフローシステム」に近いと言えよう）
武装は追尾性能を持つ「ファントムボール」、浮遊機雷「フローティングマイン」、針状のレーザー「スプレッドショット」、肩に収納されているダガーなどがある。
メタトロンに頼ることなく、OFと同等の機動性・攻撃力を実現したその設計思想は、後の地球側兵器に多大な影響を与えることとなった。

インヘルトはオヌリスの別名で、エジプト神話における戦いと狩猟の神。
その名は「遠くにいる者を連れ戻す者」という意味で、槍か縄を持ち、4本の長い羽毛の頭飾りを付け、髭を生やした男とされている。

【登場作品：ANUBIS～Z.O.E】

ヴィジャヤ

BIS用OF。
レドーム状の頭頂部が特徴的な独特のフォルムを持つ機体。
決定打には欠けるものの移動・回避性能がすば抜けて高く、忍者のような素早い動きで敵を翻弄する。
２種類のバーストアタックを備える数少ない存在でもある。
主にアレスがフレームランナーを務めた。

ヴィジャヤとは、インド神話におけるヴェーダ派の八大守護神の１人、ヤマの妃の名。
知恵の神・インドラの持つ槍の名でもある。

【登場作品：Z.O.E2173～TESTAMENT】

エイダ（ADA）

ジェフティに搭載されている独立型戦闘支援ユニット。
人語を解し、戦闘状況を的確に把握、瞬時に任務を遂行するための戦闘プランを提示する。また、システムのデバイスプログラムをトランスプランテーションすることにより、機能やサブウェポンの増設も可能な柔軟性をも併せ持つ。
理知的かつ冷徹、論理的な思考を持つ。しかしイレギュラーでフレームランナーとなったレオや、生きるためにジェフティを降りられなくなったディンゴと行動を共にすることによりその言動に変化が見え始めてきている。
システムの根幹には「ジェフティの自爆によるアーマーンの破壊」という命令がプログラムされており、それを実行することにより自らの存在意義を全うできると信じている。図らずしてアヌビスがその役目を負うこととなり、命令に背いたことを悲観していたが、レオはそんな彼女（？）にただ一言「それでいいんだ」と諭すのであった。

（CV：芳野　美樹）

【登場作品：Z.O.E、INSIDE OF ANUBIS～アトランティス号航海記、ANUBIS～Z.O.E】

エッジ

BIS用軽戦車。
人間の輸送や補給物資の運搬を目的として設計された機体であり、武装・装甲共に最低限の装備しか施されておらず、
第一線での戦闘に参加するには不向きである。
155mmキャノン砲を装備。主にデクスンが運用した。

エッジは英語で「刃」の意味。

【登場作品：Z.O.E2173～TESTAMENT】

エンダー号

運び屋であるジェイムズが運用している宇宙貨物船。払い下げの老朽宇宙船ではあるものの、ジェイムズの手により施された改造で、新型船にも劣らない程の機動性を有する。
コンテナを２基まで積載でき（別途キールを増設すれば最大積載数はさらに増える）、有事の際には切り離すことも可能である。（ウーレンベック・カタパルトの圧縮空間とクドシュ、軌道エレベーターでの防衛戦において、コンテナを切り離して危機を脱したことがある）
コクピットに４名まで乗員出来る他、個室を２部屋備えている。ジェイムズにとってはまさに宇宙の家と呼べる存在であり、パートナーでもあるのだ。
火星への突入時に衛星軌道上のサルガッソー７番地に放置されたが、「アブ・シンベル」の起動時に再び回収され、加速用のブースターが取り付けられた。
終戦後はナビゲーションAIとして「ドロレス」が搭載されたが、メタトロン・コンピュータから通常のコンピュータにデータを移し換えた際の弊害でかなりの大型船舶となってしまった。

【登場作品：Z.O.E～Dolores,i】

オルクリスト

BIS用OF第一号機。
右腕に装備された「エルフィンボウ」による、ミドル～ロングレンジでの射撃に特化した機体。
その代わり、近接戦闘用の装備や装甲は若干犠牲になっている。
フレームランナーはメビュース。

オルクリストとは、トールキンの「指輪物語」に出てくるエルフの名剣の名。

【登場作品：Z.O.E2173～TESTAMENT】

オルタネイト

C型OFであるネイトの後継機。
駆動系統や武装などのレイアウトや設計思想の見直しが図られており、従来型に比べて高いパフォーマンスを誇る。
まだバフラムで正式に採用された訳ではなく、セベク隊に配備することで実戦テストを兼ねていた。つまり、レベッカ達の乗っていた機体は試作機ということになる。

【登場作品：Z.O.E～Dolores,i】