さ行

サイクロプス

ラプターのエネルギーソードを外し、代わりに高出力のナックルアームに換装したタイプ。
飛び道具を一切持たないため、その高機動力を持って相手に接近し、格闘戦によって相手を殲滅する戦法を取る。
後に機能が追加され、短射程ながらも破壊力に優れた飛び道具を備えるタイプも生産された。

サイクロプスはギリシャ神話に登場する一つ目の巨人。

【登場作品:Z.O.E、Z.O.E2173〜TESTAMENT、ANUBIS〜Z.O.E】

サオシュヤント

ロビンとデクスンが密かに開発していた飛行船。
その実体は「第四世代型輸送船」を改良したもの。火星においては稀有な高出力の推進機関を持ち、その機動力には目を見張るものがある。ただし、内装はほとんど推進機関で構成されているために武装は一切持ち合わせていない。
居住区は何とBISがアジトとして使っていたものである。(つまり、BISのアジトそのものが巨大な飛行船だったということ)
主にロビンが艦長を務める。

サオシュヤントとは、古代アフガニスタンのゾロアスター教における「転生を司る救世主」を意味する。

【登場作品:Z.O.E2173〜TESTAMENT】

ザカート

バフラムで開発された、テンペストやタイラントの流れを組む拠点殲滅用超大型OF。バフラムによる火星制圧作戦の中核を担っていた。
動力ユニットを覆うように三葉虫を思わせる外殻をレイアウトしているという、非常に特異な構造を持っている。
テンペストやタイラントが火力に物を言わせた「移動砲台」ならば、ザカートは全方位レーザーや強力なシールドなどによる堅牢な防御力を備えた「移動要塞」というべき存在だろう。
そのため性能で劣っている地球側兵器との戦闘では圧倒的だったが、反面OFとの戦闘となると脆い一面が顕わとなる。
「フォーメーション2」と呼ばれる形態に変形することで機動力の低さを補ってはいるが、その分今度は防御力が犠牲になるという指摘もあるようだ。
フレームランナーはヴォルコヴォ中尉以下4名からなるザカートランナー隊。OFにしては珍しい、複座式の機体。

ザカートはイスラム教における教えの一つであり、財産に比例して義務付けられる「喜捨」(救貧税)のことを指す。

【登場作品:ANUBIS〜Z.O.E】

作業用LEV

民間で広く使われている土木作業用の軽LEV。
勿論武装は一切されていないが、民間人にとっては貴重な戦力の一つである。
作業用に造られているためか、脚部よりも一回りほど長いマニピュレータに特徴が見られる。

【登場作品:Z.O.E〜Dolores,i、Z.O.E2173〜TESTAMENT】

シー・ファントマ

その名の通り、水中戦用に開発されたファントマ・シリーズの名称。
脚部の代わりに水流ジェットエンジンを装備し、ここから取り入れた水を高圧で噴出して推力を得る。また、2次システムとしてMHD(Magneto-Hydro-Dynamics=電磁流体力学)ドライブ推進機能を取り入れ、ほぼ完全な無音航行を可能にしている。
テロリストが酸素工場を占拠する際に使用した。

【登場作品:Z.O.E〜Dolores,i】

ジェフティ

木星コロニー・アンティリアにおいて開発中であった新型OF。
従来のタイプに比べて圧倒的なパワーを誇っており、また、搭載された独立型戦闘支援ユニット「エイダ」の柔軟性もあって非常にバランスの取れた機体となっている。
アヌビスと共にアーマーン始動のためのキーとして設計された機体であり、アーマーンを始動することも止めることも、この2機にしかできないようになっている。それを知った連合宇宙軍の特務艦であるアトランティス号のメンバー達が、ジェフティが奪われた際の安全策としてエイダのシステムの根幹に「アーマーンへの侵入及び破壊」という命令を入力したのである。
右腕にエネルギーソード「パドルブレード」、左腕に防御フィールドを展開するシールド、他にも「V.G.カノン」や「ホーミングランス」、3基のリアクティブ・マニューバ「ウィスプ」などの各種兵装を装備。さらに弾薬格納庫としてのベクタートラップ・システムまで備えている。

2172年に勃発したアンティリア事件によって、偶然現場に居合わせたレオの手に渡り、火星での任務(軍事要塞アーマーンへの侵入及びジェフティの自爆による内部からの破壊)のためアトランティス号で火星へと移送中であった。
だがセレス第3基地でのバフラム襲撃の際、アトランティス号の副長エレナの英断により火星圏へと移送後解体されることが決定された。
発射直前に事の真相を知ったレオがウーレンベック・カタパルトの射出角度を変更し、ジェフティは木星の衛星であるカリストへと破棄され、メタトロン反応の入り乱れる中で沈黙する日々を送っていた…。

そして2174年、採氷作業中のディンゴが機体を発見、自らに課せられた使命「アーマーンへの侵入及び破壊」を全うするために再び覚醒の時を迎える。
当初はスペックを最大限に引き出すためのプログラムが欠けていたため、アヌビスにまったく歯が立たなかったが、ロイドからプログラムを託され亜光速移動能力「ゼロシフト」を始めとする本来の性能を引き出した。
度重なる激戦やエネルギーの放出などによりボロボロになってしまったものの、ディンゴの機転でアヌビスを起爆装置として利用したことによりアーマーンは破壊され、図らずもその機体は「生き永らえる」こととなった。

ジェフティとはエジプト神話における神々の初期とされ、学問・知識・記録の神であるトト神のエジプト名。

【登場作品:Z.O.E、INSIDE OF ANUBIS〜アトランティス号航海記、ANUBIS〜Z.O.E】

ジャスティーン

BIS用強襲型LEV。
汎用LEVの足回りにレーザーブレードなどの特殊強化が施されており、抜群の機動性能と、脚部を使った格闘戦術を得意としている。
その他にも、ハンドガンや強化グレネード(装填式)を装備。
パイロットはユキトウ。

ジャスティーンとは、ラテン語における「Justus」を語源とし、「公正・正義」を意味する。
なお「ジャスティーン」という呼称はユキトウが付けた愛称で、正式名は「フランキスカ」。
(ちなみに正式名のフランキスカは、ゲルマン系フランク人の愛用した「投げ斧」のこと)

【登場作品:Z.O.E2173〜TESTAMENT】

ジャマル級

惑星間航行用宇宙船(ウーレンベックカタパルトを利用することのできる宇宙船)のことをバフラムではこう呼ぶ。
ジャマルとはアラビア語で「ラクダ」の意味。

【登場作品:Z.O.E2167〜IDORO】

スカルミリオン

バフラムで開発されたOFで、アマンテの愛機。
グラフィアカーネの同系機であり、全身が美しい赤系の色で統一されている。
猫の爪を模したような格闘兵器「ベアトリーチェ」(鋼の鞭の意)や、射撃兵器である「チェインフレイム」を装備。

スカルミリオンはスカルミリオーネとも呼ばれ、ダンテの「神曲」に登場する12人の悪魔の1人。
「有害な」という意味を持つ。

【登場作品:Z.O.E2173〜TESTAMENT】

スパイダー

バフラムで開発された、歩行戦車型のOF。
3本の脚で平地・荒地や壁面沿いなどを歩行し、上下左右あらゆる相手の死角から立体的に攻撃を行う。
歩行時にはシールドを常に展開することで装甲の薄さを補っている。だが機体のバランス制御に若干の問題があり、そこを狙われると弱い。
3〜4機が編隊となって行動することが多い。

スパイダーは英語で「蜘蛛」の意味。

【登場作品:ANUBIS〜Z.O.E】

セルキス

アヌビスに乗り換える以前のノウマンの愛機であり、後にレベッカの乗機ともなった可変式OF。
双頭の戦闘機を彷彿とさせる高機動モードでは、オルタネイトやネビュラをも凌駕する圧倒的な機動性を持ちながら、機体先端に装備された高出力のビーム砲や、有線式の拡散ビーム砲による強大な火力を有する。
格闘戦モードでは、2対のマニュピレータと1対のビーム砲を展開して巨大なサソリを彷彿とさせる形状となる。
その特性から機体を操縦するに当たっては、非常に高度な技術を要求される。フレームランナーの中でもエースパイロット級の人物によって運用されることが多いようだ。

セルキス(セルケト)とはエジプト神話におけるサソリの女神であり、毒を打ち消す者としての役割を持つ。
ネイト・イシス・ネフティス(ネフチュス)と共に「4人の泣く女神」の1人とされる。

【登場作品:Z.O.E〜Dolores,i】