た行

タイラント

拠点防衛用大型OF。
本体に内蔵されている「マス・コントロールシステム」により、無人機であるラプターを数百機単位で制御することができる。
このため、前線での指揮機として運用することも可能である。
機体自体の攻撃力も高く、特に高い命中精度を誇るロックオンレーザーは脅威。この他にも拡散レーザーや相手を拘束するエネルギー弾「プローブ」、誘導ミサイルを装備している。また、機体を凹型に変形させての体当たりやホールド攻撃も行う。
アンティリア侵攻の際にアックスが周辺エリアの制圧に使用した機体。

タイラントとはギリシャ史における「暴君」の意味。

【登場作品：Z.O.E】

テスタメント

ゼフィルスが密かに開発していた、いわば地球製のOF。ゼフィルス達からは「新型アニムス」と呼ばれる。
本来ならボナパルトⅢ号によって火星に運ばれ、フレームランナーであるボロゾフに引き渡される予定であったが、「黒い機体」（イブリース）の奇襲によりケイジが偶然にも機体を発見。危機を脱するため、そしてミオナを守るために操縦し、そのまま彼がフレームランナーとなってしまった。当初は外観的に「LEV」としての偽装が施されていたが、ネッドによる孤児院の爆破を阻止するために「OF」としての機能を解放、完全に覚醒する。
人工知能「ファースティ」と、脳波により機体をコントロールする「I.D.Oマインドフローシステム」の「Ver.β」を搭載。既存のLEVを遙かに凌駕する性能を持つ。その潜在能力は未知数。

テスタメントとはファースティが付けた便宜上の名称で、「契約・聖約」を意味する。
ファースティがケイジとの主従関係を結んだことに由来する。だがファースティがこの名を選んだ理由には、もっと深い「何か」があるらしい。
（恐らくは「ファースティ・シャトナー」の人格の中にあった「助けたい」という気持ちが多分に働いているものかと思われる）

UNSFの大陸間弾道ミサイルの一斉射撃からBISメンバーを守るため、そしてケイジを守るためにイブリースと共にバリアを展開、その後の機体がどうなったのかは定かではない。

【登場作品：Z.O.E2173～TESTAMENT】

デュランダルⅡ

BIS用OF。
両腕・両脚に装備されたエネルギーブレードによる近接戦闘を想定・設計された機体。
多彩な兵装と、それを扱うフレームランナーの優れた腕前により鬼神の如き戦い振りを見せる。
フレームランナーはウォーレン。なお、プロトタイプである「デュランダルⅠ」（LEV）は彼の特攻により大破している。

デュランダルとは、フランク王国の英雄・ローランの所有する名剣の名。

【登場作品：Z.O.E2173～TESTAMENT】

デルフィ（DELPHI）

アヌビスに搭載されている独立型戦闘支援ユニット。
詳細は不明だが、エイダと同型であることから同等の機能を持っていると思われる。

【登場作品：ANUBIS～Z.O.E】

テンペスト

拠点殲滅用大型OF。
クラゲの様な外観を持ち、６本の腕に火炎放射器を装備。建物を効率良く破壊するためか、全高が他のOFよりもかなり高くなっている。
変形すると半球状の装甲が剥がれ落ちて中から頭部がせり上がってくる。この形態では「ウィスプメテオ」と呼ばれる拡散弾や上空からの押し潰しも敢行してくる。
スラッシュがアンティリアの居住ブロックの破壊活動に用いた他、ルトガーの部隊がUNSFの駐留基地を殲滅させる目的で使用した。

テンペストは英語で「大嵐」の意味。

【登場作品：Z.O.E、Z.O.E～Dolores,i】

ドライツェン

BIS用遠距離支援型LEV。
汎用LEVを遠距離用にカスタムした機体。主武装の「ロングライフル」と、パイロットであるラズマの射撃の腕前により、その性能はスナイパーを髣髴とさせる。
肩のランチャーに装備されたグレネードも強力。

ドライツェンはドイツ語で「13」を意味する。
なお「ドライツェン」はジャスティーンと共にユキトウが付けた愛称で、正式名は「トラドール」。
（ちなみに正式名称のトラドールとは、インドで16～18世紀に用いられた銃火器のこと）

【登場作品：Z.O.E2173～TESTAMENT】

トレーサー推進弾

発射後に噴射や重心移動を行なう積極的弾道制御により、命中率を高めた弾丸の総称。
いわゆる「曳光弾」とは別物で、この種の弾丸に対応した火器には、銃身にライフリングが切られていない等いくつかの特徴がある。
（酸素工場を占拠したテロリスト達が使用した銃も、この種の弾丸に対応したもの）
一般には流通しておらず、軍のみで運用されている。
追尾弾のような軌道で飛ぶことはできないが、一度ロックオンすれば遮蔽物を迂回して標的に命中させることさえ不可能ではないため、対人戦闘では極めて有効。

【登場作品：Z.O.E～Dolores,i】

トレーラー

スフィアの外を走行する地上車のほとんどは、水素と酸素を反応させて電力を得る燃料電池を動力源としている。
地球と違って酸素の希薄な火星では、水素だけでなく酸素も搭載しなくてはならないが、もともと乗員が呼吸するために酸素は必要。
また、気密性の確保や防塵対策も要求されるため、火星の乗り物は一般に大型化する傾向にある。

ジェイムズ一行がエスカトンで手に入れたトレーラーは、全高12m、全長26mを越す巨大なもので、内部で長期間生活することを前提とした設備を備えている。車高を下げて地面に打ち込み、砂嵐をやり過ごすためのドーザーも装備している。
車両に連結されたコンテナは、エンダー号に取り付けられているものと同一規格。

【登場作品：Z.O.E～Dolores,i】

ドロレス

イドロの残骸をベースに造られたOFの内の一体。
バフラムによる「軌道エレベーター制圧作戦」のリーダー機として運用される予定だったが、計画を知ったレイチェルが「任務の妨害」という命令コードと共にこれを秘匿。「任務遂行」と「任務妨害」という二律背反を抱えたAIが矛盾を解決するために膨大なシミュレーションを繰り返した結果（偶然にも）生まれたパーソナリティ。
レイチェルが自分をかばって死んでいった「ドロレス・ヘイズ」の名を取り、「ドロレス」と名付ける。
17歳程度の知能を持ち、AIにしては感情が豊か。ジェイムズにぞっこんであり、彼を「オジサマ」と呼ぶ。
その深層には、「ドロレス・ヘイズ」としての記憶が眠っている。
C型OFでありながら、戦闘プログラムを一切持ち合わせていない。しかし自分の内面に潜む「イシス」の存在により、少しづつその機能を解放していく。さらにレイチェルの手によって「イシス」との共存が図られたため、自力でのイシスモードの発動も可能となった。
（マス・コントロールシステムを奪われてからは、イシスモードを発動できなくなったようである）
肘から先の部分を剣（スマッシュパドル）や銃に変形させることができ、同時に主武装でもある。

軌道エレベーターの防衛時に、ベクタートラップを全開にして軌道エレベーターを支えた為にメタトロンを使い切って機能を停止してしまった。だがAI自体は生きていて、エンダー号のナビゲーションAIとして第二の人生（？）を歩むことになる。
なお、本人曰く「世界一優秀なAIとしてギネスブックにも載った」らしい。

（CV：桑島　法子）

【登場作品：Z.O.E～Dolores,i】