ま行

マーシャン

火星圏で生まれ育った人々を指す総称。
低重力環境のため、地球人と比較して骨格や筋力に大きなハンディキャップがある。

マース・ウィーズ

火星で育てられるよう遺伝子操作された藻類。
火星の大気に酸素をもたらすため、大気が温暖化し、液体状態の水も維持できるようになった時点で持ち込まれた酸素発生型光合成生物。一般的には、水中で生息する植物を指す。
火星の低重力で巨大化してしまったのは計算外。

マーズ・エンジェル

特注のLEVに乗り、義賊の名を借りて「イイ男探し」の活動を続ける集団。
アレスに言わせれば「成金の道楽」らしいが、その美貌と実力の前にファンクラブまで設立されているらしい。
ユキトウ曰く「今火星で一番ホットな存在」。

ちなみに彼女達は三姉妹ということになっているが、実際には義姉妹である。
「生まれた時は違えども、結婚するときは皆一緒」というのが誓いらしい。

マスキャッチャー

物体をリニアモーターで打ち出すシステムであるマスドライバーから発射された物資を回収するための円錐形の電磁ネット。
その直径は8kmに及び、自転しているために外へ向かって遠心力が働いている。中心に近づくにつれて自転速度が速くなっており、磁気によって減速された資材のパッケージはネットの弾力で停止し、円錐の側面を外へ向かって滑り落ちて行く。そして外縁の3ヵ所に設けられた積載プラントにプールされ、そこから輸送船でコロニーや軌道エレベータの建設現場に届けられる。
月面開発が終了した現在では使用されておらず放置されていたが、レッドハーベストが接収、密輸の代金である金塊の回収用に使用していた。

「軌道エレベーター防衛作戦」の時にUNSFが無数のマスキャッチャーを配備してバリケードを形成したものの、「アブ・シンベル」により突破されてしまった。

マス・コントロールシステム

無人機であるラプターを大規模で制御するためのシステム。
元々「ラプター・コントロールシステム」として存在する技術を発展させたもので、数百機の無人ラプターを一元的にコントロールすることができる。単なるラプター・コントロールよりも高いプライオリティが設定されており、他のプログラムによる強制介入やキャンセルはほぼ不可能。
プログラムを実行するには非常に高い処理能力を必要とするため、搭載可能なOFはおのずと限られてくる。

マスドライバー

物体をリニアモーターで打ち出すシステム。
月面で採掘された資材を運び出すため、21世紀初頭から盛んに建設された。ループを描いた軌条の直線部分の長さは約3km。
月の自転を有効に利用すべく、軌条の多くは赤道に沿って敷設されている。100G以上の加速で射出された資材のパッケージは、月の脱出速度である秒速2.4kmを越え、宇宙に放り出された後、マスキャッチャーによって回収される。
月面開発が終息した現在、マスドライバーの大部分は国連軍が接収。防衛用のレールキャノンとして転用されている。

「アブ・シンベル」の地球到達時に質量弾を航路上にばら撒いて阻止しようとしたが、「アブ・シンベル」が減速時に使用した強力なベクタートラップによる圧縮空間に飲み込まれ、そのほとんどが壊滅してしまった。

マミー

OFの装甲と同じSSA(セルフ・サポーティング・アーマー)製の盾。
SSAの特性によりあらゆる物理的な衝撃を吸収・無効化し、機体へのダメージを回避する。
一時的にエネルギー供給を行うことで装甲の自動修復装置として利用することも可能。

なお、マミーを標準装備したラプター・シリーズにあたるのがマミーヘッドであり、パーティを組んだ際に味方機の装甲を修復することがあるため厄介な存在といえるだろう。

マリネリス大峡谷

全長4,000km以上、深さ7km、幅200kmの巨大な地形。その全長は火星表面の約1/5周に匹敵する。
ほぼ赤道直下を東西に走っており、北はバフラムのあるバシリア・カウンティ、南はN.U.T.を擁するネレイダム・カウンティとソリス・カウンティとが接している。西のタルシス・カウンティには太陽系最高峰オリンパス山が天をついてそびえ、東ではUCM理事局の置かれたマルガリティフェル・カウンティがクリュセ湾を挟んでバシリアと睨み合っている。
地理的にも政治・経済的にも、火星の中心と言える場所。

マレブランケ効果

「I.D.Oマインドフローシステム」によりフレームランナーが機体と「超同調」することで、超高熱源を持った光を発生させることができる。
この原理を応用し、兵器として転用したのが「マレブランケの光」と呼ばれる超長距離砲である。
この超長距離砲は拠点殲滅用OF「ネロケルビナ」に搭載されている他、ゼフィルスの研究所に残されていたメタトロン採掘所跡を利用して造られていたのが「マレブランケ・ディーテ」(「悪魔の王、その邪悪な爪」の意)と呼ばれる超巨大砲であり、アレスとミオナはこれを用いて火星全土を火の海にしようとしていた。

マレブランケとはダンテの「神曲」に登場する悪魔の内の1人であり、「邪悪な爪」の意味を持つ。

メタトロン

LEVと共に宇宙開発の礎となる二大要素の一つに挙げられる「鉱石」。
21世紀初頭木星の衛星カリストで鉱脈が発見され、その特異な性質の研究が進み様々な分野で使用されている。

メタトロンとは聖書の中に出てくる大天使の内の1人。「万能の天使」の異名を持つ。

メタトロン・コンピュータ

メタトロンを集積回路に使用した量子コンピュータの一種であるが、それまでのフォン・ノイマン型コンピュータとは一線を画す桁違いの演算速度と小型化を両立した。
演算装置と記憶装置、プログラムとデータという区別がなく、サーキットそのものが絶えず変化することにより演算と記憶を(量子論的に言えば別の宇宙で)行う。

モジュール

火星で独立して居住が可能な建物の一種。
スフィアが幾つも建設された現在ではほとんど使われていない。