さ行

サイドニア・ピラミッドパーク

アエリア・カウンティ北部に建設予定であったテーマパーク。
1976年、バイキング1号が姉妹機バイキング2号の着陸地点を探査中、サイドニア地域において人の顔を思わせるような長径2.5kmに及ぶ巨大な岩を撮影したことから、様々な論議を呼び、火星移住が始まる時代になってもその事は半ば伝説として残った。
ついにはある業者が現地で実際に人面岩を建設、観光地化を目論んだものの、主に資金面の問題から計画は頓挫し、そのまま放置されている。
ニコライがドロレスとの一騎打ちの舞台に選んだ場所。

ザルガス

地球と月との間の複雑な共鳴軌道を巡るコロニー。地球圏最悪の犯罪シンジケート・レッドハーベストの本拠地でもある。
マスキャッチャーの残骸と無数の岩塊に隠されたコロニー本体は、死神の大鎌を思わせる特異な形状を持つ。

酸素工場

火星の海上に多数点在する工場。大気の組成を地球並に変えようとする第2次テラフォーミングの中核的な施設である。
海水を電気分解して酸素を取り出し、窒素とともに大気中に放出している。また、同時に近郊のスフィアの酸素供給を担っているケースも少なくない。
工場外周辺は酸素濃度が高いため、当然ながら火気厳禁。また、酸素があるからと戸外でヘルメットを脱ぐのも自殺行為。
高濃度の酸素や二酸化炭素は猛毒なので、たちまち中毒を起こして痙攣と昏睡に陥ることになる。

取水工場

地下深くの凍結した帯水層から水を汲み上げ、近隣の居住地域に送り込んでいる施設。多くの川の源でもある。
もっぱら海から遠い内陸部に建設されるために交通の便が悪く、居住には適さない。

ジャベリン

光刃を発する槍を投擲する兵器。
射出された光の槍は、光刃からの熱エネルギー及び投擲の際の運動エネルギーにより目標にダメージを与える。
単体での威力はさほどではなく、また射程が短いのが欠点。

小惑星クドシュ

ウーレンベック・カタパルト実用化による交通革命以前の宇宙特需時代、小惑星を利用して建設された資源開発用宇宙基地の一つ。
50年間使われていなかった事から推測して、何らかの原因で制御を離れ、回収不能になったものと思われる。
軌道変更用のマスドライバーと大型の通信アンテナ、ドライドック等を備えており、軍事基地的な側面も強いようである。
燃料不足により危機に陥ったジェイムズ達が、燃料・食料の調達と修理を行うために立ち寄った場所。

クドシュとはメンフィスの戦いの女神の名で、遠方にあり、病気や怪我を治す力を備えると言われている。

ステルス機能

OFの装甲には特殊な素子が仕込まれており、カメラ等の映橡機器への記録を困難にしている。
この時代のカメラは3次元的な情報を記録するため、被写体を絶えずスキャニングしている。OFの装甲に仕込まれた素子はこれを検出し、瞬時に解析、撹乱した情報に置き換えてスキャナーに返送する。結果、カメラには正常な情報が記録されず、ノイズのかかった意味不明な映像となる。
フレームレベルで演算能力を持つOFならではの機能であるが、稼動状態でなければこの機能は働かないため、工場で組み立て中のラプターなどは丸見えということになる。可視光線の範囲では何の影響もないため、光学式のカメラには写るし、肉眼でも見える。
ただし、この時代には光学式カメラは既に流通しておらず、もちろんDPEショップもない。

こういう技術はいたちごっこが常なので、軍事用には既に対策された機器があるが、民間レベルにはまだ下りてきていない。つまり、OF同士ならお互いに姿を見ることが可能。

スナイパー

連合宇宙軍で一般的に使用されている実弾兵器の一つ。
エイダ曰く「原始的な兵器」であることからOF相手では攻撃力不足の感が否めないが、命中精度に優れており目視できない遠距離の目標をも正確に撃ち抜く。
バフラムに接収されたのかアンティリアの住宅区域04区画に張り巡らされたベクタートラップによって隠匿されていたものを、エイダの提案でエネルギー兵器を遮るフィールドに守られたEPSシステムのジェネレータを破壊するのに利用された。

スフィア

火星における居住空間の区分のひとつ。
サイズは様々で、直径数十m程度の小規模なものから、クレーターを利用した直径十kmを越えるものまであり、建造物というよりは「街」「区画」といった意味合いで使われることが多い。

スペースコロニー

宇宙空間に浮かぶ空中施設のうち、民間人の恒久的な居住を目的として建設されたもの。
(それ以外の施設は「ステーション」と呼ばれる)
地球圏に約2,500基あるコロニーは、そのほとんどがトーラス(円環)型を採用している。トーラス型は内壁全面を使用可能で、容積に対する居住面積比を大きく取ることができる。
また構造そのものが小さいため、短期間で建設が終了し、その分早く移住できる。さらに充填する空気の量もはるかに少なくて済むというメリットもある。

現在コロニー1基あたりの平均人口は90万人、総人口は22億5,000万人に達しており、明らかに過密状態にある。しかし、地球では年間8,000万人以上を地球外へ移住させる必要に迫られており、コロニー自身も年間1,500万人からの人口増加に喘いでいる。

スマッシュパドル

ドロレス(イシス)及びハトールの肘から先の装甲が変形して構成される近接戦闘用装備。
両腕とも変形可能で、「斬る・突く・叩く」などに使用される。

セベク隊

バフラムの一員であるナフスが擁する隠密行動部隊の名称。
ナフスが家族として引き取った子供達(レベッカ、アクセル、ラリー)を兵士として養育し、まだ子供ながらも諜報工作、基地防衛、OFの操縦などを幅広くこなす戦争のプロとして、育ての親でもあるナフスの手足となり任務を忠実に遂行する。

セベクとは、エジプト神話におけるナイル川の神で、ワニの頭を持つ男性の姿をした人物。
狩猟の女神であるネイトの息子にあたる。

セルフバインダーシステム

「I.D.Oマインドフローシステム」と共にゼフィルスが開発したシステム。
「I.D.Oマインドフローシステム」の原理を逆転させたものであり、疑似ニューロン回路から送信されたパルスを脳の連合野に強制的にコレクト、外部から操縦者の意識に介入して意のままに操ることができる。
このシステムを制御するためには、ファースティのようなAIによる高度な処理能力が要求される。

イブリースに搭載されている「Ver.α」は、パルスがフレームランナーに逆流して最悪の場合死に至るという欠点があった。
これを改良し、一般兵レベルでも扱えるようにしたのがテスタメントに搭載される予定であった「Ver.β」である。
さらにゼフィルスは、テスタメントの戦闘から収集したデータにより相手を選ばずに制御することの出来る「Ver.γ」を完成させ、究極の「アニムス」シリーズであるOF・イフリートに搭載した。

ゼロシフト

自機の周囲の空間をベクタートラップで圧縮・復元する際の反動にて亜光速移動を行う究極のサブウェポン。
原理的にはウーレンベック・カタパルトの応用であり、アヌビスとジェフティが最強のOFと呼ばれるのは、大型のカタパルトでなければ実現不可能といわれるこの機能を持つからに他ならない。
移動は瞬時に行われ、敵機は見失った次の瞬間には傍らにいる機体に対して戦慄を覚えることになるだろう。